海外ルーツの小学生、休み時間に運動遊びしづらい? 「校内のバリア」がアンケートで浮き彫りに
こんにちは、「日中ハーフ」の朝日新聞記者・小川尭洋です。今回は、海外にルーツを持つ小学生の運動習慣に着目した調査をご紹介します。
朝日新聞 theLetter
2025.05.31
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海外にルーツを持つ子どもは、日本人家庭の子どもと比べると、休み時間や放課後の運動が少ないーー。スポーツ専門のシンクタンク「笹川スポーツ財団」が4月中旬に発表した調査から、そんな傾向が浮かび上がりました。
調査は、児童の運動習慣などに関するアンケート。2023年10月、ある東京都内の公立小学校に在籍する全校児童を対象にし、そのうち191人から回答が集まりました。
今回、運動習慣について質問項目が同じだったのは2~6年生の164人。内訳は、日本語を母語とする保護者の子ども(日本ルーツ)が110人、母語が日本語以外の保護者の子ども(海外ルーツ)が54人。
(※一般的に、保護者の母語が日本語でも「海外ルーツ」の子どもと呼ぶことはありますが、この記事では、上記の定義とします)
なお、調査のサンプル数が多くはないため、海外ルーツ全体の傾向を示しているとは限らない点には注意が必要です。

調査を担当した笹川スポーツ財団の研究員、宮本幸子さん(左)と松下由季さん=2025年5月29日、東京都港区
ドッジボールや鬼ごっこでは大きな差
アンケートでは、まず休み時間や放課後などに学校でどんなスポーツや運動遊びをしているか尋ねると、種目ごとに差が出ました(下の表)。