「生まれてすぐの娘の重さを知らない」…1500g未満の〝ウエイトベア〟でかなえる「抱っこ」

772gで生まれた次女はすぐにNICU(新生児集中治療室)へ運ばれていき、抱っこすることができなかったーー。そんな経験をもとに、1500g未満で生まれた小さな赤ちゃんの出生体重・身長と同じクマのあみぐるみを作る女性がいます。SNSで口コミが広がり、全国から依頼を受けた「ウエイトベア」は3年で300体を超えました。
河原夏季 2025.10.04
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772g、31cmのウエイトベア(左)と、597g、26.8cmのウエイトベア。いずれも小さく生まれた子どもと同じ体重で作りました

772g、31cmのウエイトベア(左)と、597g、26.8cmのウエイトベア。いずれも小さく生まれた子どもと同じ体重で作りました

772gで生まれた次女、生後55日目で抱っこ

「私は生まれてすぐの我が子の重さを知りません。生まれてすぐそばに連れてきてもらう、抱っこするというのは、憧れだったんです」

3年前からウエイトベアを作る髙橋日奈さん(38)=北海道留萌市=は、そう話します。

2019年4月、予定日よりも105日早い妊娠25週0日(妊娠7カ月)に、緊急帝王切開で体重772g、身長31cmの次女・愛乃(あいの)さん(6)を出産しました。

髙橋さんは麻酔の影響で吐き気に襲われ、当日はふれることも難しく、会えたのは翌日。夫と一緒にNICUで保育器越しでした。

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  • 趣味の編み物を活かした「ウエイトベア」
  • 生まれたときの話をしてくれる人も
  • 40都道府県に旅立ったウエイトベア

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