「見た目が日本人らしくない」ハリウッドでも続いた悪意なき差別 天然パーマを矯正された俳優、声上げた理由
こんにちは、日中ミックスルーツの朝日新聞記者、小川尭洋です。
3年前、ハリウッド映画界で、日本人やミックスルーツの俳優への差別被害を訴え、注目を集めた日本人俳優がいます。「硫黄島からの手紙」など多くのハリウッド作品に出演し、近年はキャスティングも手がけている松崎悠希さん(43)。リスクを負ってまで彼が「身内」批判に踏み切った理由とは――。
3年前、ハリウッド映画界で、日本人やミックスルーツの俳優への差別被害を訴え、注目を集めた日本人俳優がいます。「硫黄島からの手紙」など多くのハリウッド作品に出演し、近年はキャスティングも手がけている松崎悠希さん(43)。リスクを負ってまで彼が「身内」批判に踏み切った理由とは――。
朝日新聞 theLetter
2025.04.26
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いまだに海外でのアジアンヘイト(アジア系への憎悪)が起きるなか、2022年のインタビューを、再編集してお届けします。

松崎悠希さん=2021年3月、東京都中央区
――ハリウッドで活躍している松崎さんは、これまで何度も差別に遭ってきたそうですね。
2011年、アメリカドラマ「メル&ジョー 好きなのはあなたでしょ?」(2010~2015年)に出演した時のことです。僕が衣装合わせやメイクをしていた時、アメリカ人のプロデューサーがやって来て、僕のパーマを指差して「この髪、本物なの?」と聞いてきたんです。僕が「本物です」と言ったら、「でも日本人は全員ストレートヘアでしょ?」と言うから、「いや、そうとは限りません。僕みたいに天然パーマの日本人もいるんです」と答えました。
そしたら、そのプロデューサーが、またとんでもないことを言い始めたんです。