「〝ハーフ〟って言ったらダメなの?」 多様なアイデンティティと向き合うために大切なこと

こんにちは、「日中ハーフ」の朝日新聞記者の小川尭洋です。実は、この「ハーフ」という呼び方が新聞記事や報道番組ではあまり使われなくなっているのをご存じでしょうか。今回は、よく知人から聞かれる「ハーフって言ったらダメなの?」という疑問をひもといていきます。
小川尭洋 2025.03.15
読者限定

「番組中は、総称としては〝ハーフ〟という言葉は使わないでください」

日米と沖縄のルーツを持つ社会学研究者の下地ローレンス吉孝さん(立命館大学研究員)は数年前、NHKの討論番組に出演する前に、番組担当者からそう言われたことがあったそうです。

「多くの人が自分の呼称として使っているのに、番組内で使用禁止にする必要はあるのだろうか…」と、複雑な気持ちになったと振り返ります。

下地ローレンス吉孝さん=本人提供

下地ローレンス吉孝さん=本人提供

【登録無料です】この記事は、メールアドレスをご登録いただくと無料で最後まで読むことができます。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、2298文字あります。
  • 「ダブル」より「ハーフ」の方が使われている?
  • ひとつの型に押し込めず向き合う

すでに登録された方はこちら

読者限定
「夜中にひとりで泣いていた」 漫画『コウノドリ』の作者、連載を続けた原...
読者限定
「日中ハーフは中国寄り」「国に帰れ」 差別発言を受けても大学生が発信続...
読者限定
漫画『コウノドリ』の作者・鈴ノ木ユウさんが語る〝NICUの忘れられない...
読者限定
11月17日は「世界早産児デー」 家族の96%は知っているけれど…〝非...
読者限定
24週600gで生まれた6歳の男の子、初めての80m〝親子ラン〟「『よ...
読者限定
妊娠23週444g、26週701g、28週560g…小さく生まれた本人...
読者限定
本当に「怖い」のは誰なのか 反差別を訴える人びとの声、日中ハーフが感じ...
読者限定
25週760gで生まれた大学生 〝周産期心理士〟をめざして学ぶ日々「新...